カリキュラム

数理・物理学科のカリキュラム

  • 数理・物理それぞれの基礎力育成はもとより、その力をさまざまな分野に発展あるいは応用するための考え方や技法を身につけます。
  • 基礎となる科目に対応した演習科目によって、講義内容がより深く身につきます。
  • 「数理コース」では、数学の理論はもとより、応用分野を学べる科目も充実しています。また、基礎的な科目では講義と演習を組み合わせることで、数学への理解を確実にできるようカリキュラムが工夫されています。
  • 「物理コース」では、ナノサイエンス・ナノテクノロジーを中心とした半導体分野、各種物性の研究、素粒子・原子核、宇宙までの幅広い分野を学べます。
  • また、豊富な演習・実験科目による体験を通じて、物理の知識を自然に身につけられるようカリキュラムが工夫されています。

注目授業

複素関数論
[2年次・数理系科目]
「虚数」は「虚の数である」との認識を改め、実感をもって複素数を理解する
初めに複素数の性質について、次に複素数の数列と級数について学びます。複素変数の関数と実数変数の関数との違いを学び、コーシー・リーマンの関係式やコーシーの積分定理を通して、複素変数関数の微分・積分について学修していきます。最後に、Liouville の定理の代数学の基本定理への応用を考察します。複素関数論を学ぶことで1年次に学修した解析Ⅰ・Ⅱへの理解が深まります。
確率論II
[2年次・数理系科目]
現象を確率・統計的にとらえ、判断する
確率・統計の数学理論の基礎を学びます。確率論の考え方は、経済・経営などの社会科学分野、生態・物理現象などの自然科学・モデリング分野での研究にも役立つものです。 確率変数と分布関数の収束の概念、大数の法則、中心極限定理の理論、マルコフ連鎖を例に、数理モデルでの確率的表現の方法や、そこから導かれる性質を学び、上級学年の「確率過程論」や「数理統計学」でさらに理解を深めます。
物理学実験II
[2年次・物理系科目]
世界最先端の研究装置を使用した物理学実験
2012年度に新設された数理・物理学科。これに伴い、物理学実験に関して大幅なカリキュラム改訂を行い、物理学実験I・IIのみだった科目に基礎物理学実験法、物理学実験IIIを加え、4科目体制としました。
物理学講義科目と実験科目を並行履修することで相互に理解が深まるよう配慮しています。
相対性理論・宇宙論
[3・4年次・物理系科目]
時空そのものを扱う相対論と、宇宙全体への適用
宇宙を「時間と空間およびその内部にある物質のすべて」と定義すれば、宇宙を科学的に扱うためには、時空の性質と物質、エネルギー分布の関係を定式化した一般相対性理論が必要になります。
この授業では、まずは初歩的な特殊相対性理論から入って標準宇宙論を解説し、最新の宇宙論も紹介します。しかし、使用される数学である微分幾何を大学で十分学んでいないこともあり、より進んだ内容は大学院へと続きます

カリキュラム

1年次 2年次 3年次 4年次
A群必修科目解析Ⅰ
線形代数Ⅰ(行列)
PCリテラシー
力学Ⅰ
数理・物理学研究法数物ゼミナール卒業研究Ⅰ・Ⅱ
輪講Ⅰ・Ⅱ
B群(選択必修)数理系科目解析Ⅰ・Ⅱ演習
線形代数Ⅰ・Ⅱ演習
解析Ⅱ
線形代数Ⅱ(線形空間)
集合論
解析Ⅲ
線形代数Ⅲ(標準形)
解析Ⅲ演習
代数学Ⅰ・Ⅱ
幾何学Ⅰ・Ⅱ
確率論Ⅰ・Ⅱ
線形代数Ⅲ演習
複素関数論Ⅰ
微分方程式Ⅰ
複素関数論Ⅱ
代数学応用
数理統計学
微分方程式Ⅱ
応用数理Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
確率過程論
数理統計学応用
数学思想史
物理系科目物理学概論Ⅰ・Ⅱ
物理数学Ⅰ
天文学概論
物理学演習Ⅰ
基礎物理学実験法
電磁気学Ⅰ
力学Ⅱ・Ⅲ
電磁気学Ⅱ・Ⅲ
物理学演習Ⅱ・Ⅲ
物理学実験Ⅰ
物理数学Ⅱ
量子力学Ⅰ
熱・統計力学Ⅰ
熱・統計力学Ⅱ・Ⅲ
量子力学Ⅱ・Ⅲ
計算物理学Ⅰ・Ⅱ
物理学演習Ⅳ
物理学実験Ⅱ
流体力学
数理物理学
ナノサイエンス
物性物理学
原子核・素粒子物理学
相対性理論・宇宙論
情報系科目プログラミング基礎
プログラミング基礎演習
離散数学Ⅰ・Ⅱ
情報科学リテラシー
情報科学概論
プログラミングB
プログラミングB演習
数値解析
計算機システム基礎
C群関連科目化学概論Ⅰ・Ⅱ
生物学概論Ⅰ・Ⅱ
学外体験学習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ
自然の歴史
総合理学演習
科学概論
科学技術英語Ⅰ・Ⅱ
地学概論Ⅰ・Ⅱ
基礎化学実験
生物科学実験Ⅰ
サイエンスコミュニケーション
物理学の歴史
地学実験
知的所有権法

※上記カリキュラムは2020年度の専攻科目名のみを掲載しています。より詳細なカリキュラムは大学ホームページでご確認ください。

※数理・物理学科では、3年次進級時に「進級制度」を設けています。